日光のドリフト事故と今後の課題

Photo by GTimofey

おはようございます。モータースポーツがあまり嬉しくない形でニュースになっています。

11月20日(日)に日光サーキットで開催されたD1 Street Legalの2016年シリーズ最終となる第6戦。
練習走行中と思われるマークII(JZX110)が第一コーナーでハンドルを切り始めたところで、右前輪タイヤが外れ、スポッターを務めるチームスタッフの女性にタイヤが当たってしまい、全身の強打や腰の骨を折るなどで意識不明の重体となっています。

ここの記事がまだ詳しいほうかな。
産経ニュース – モータースポーツとして発展 安全管理に課題 タイヤ直撃事故のドリフト競技

D1 Street Legal とは、ドリフト競技で最もメジャーなD1グランプリが潤沢な競技車両開発資金を要するのに対し、より敷居を下げるために、公道走行可能な範囲のチューニングで参加できるドリフト競技です。私が先日行った備北ハイランドサーキットでも開催されています。

また、スポッターとは、審査員の評価コメント・点数・順位や刻一刻と変わるコース状況を逐次無線でドライバーに伝達する役割の人です。

まずは何より、事故に遭われた女性の一刻も早い回復をお祈りします。

FaceBookやネット上などで、「ドリフトは競技じゃない」とか「ただの走り屋の集会だ」とか車好きとしては悲しいコメントも多く飛び交っています。「危険な競技だから自己責任」も正論だとは思いますが、自分なりに思うことを少し。

“これだからモータースポーツは危ない、やめるべきだ”は違う

確かにモータースポーツの観戦は危険です。ラリーなんかもっと危険です。WRCなんか、ヘアピンコーナーのところにも観客がびっしり立っててラリーカーが高速で突っ込んでくる訳ですから、この観客達は正気なのかと思ってしまいます。カーブでなくても、コントロールを失ってクラッシュする事もあります。F1などのフォーミュラカーになると、車体が軽いし低くて薄い分、車体まるごと回転して飛んでいくこともあります。

でも、それって別にモータースポーツに限ったことでは無いですよね。ツールドフランスのようなロードバイクのレースでもクラッシュして沿道に突っ込んだりしますし、レースから離れてみても、野球の試合観戦でボールが観客席に飛んでくることだってあります。相撲観戦で、力士が土俵下に落ちてきて審査員や観客が骨折、なんてこともあります。

 

より迫力のある場所で観戦を楽しもうと思うと、「何かあっても自己責任」というのは大前提だと思います。
ただ、その中でいかに観客にスリルを提供し楽しんでもらうかと、安全を確保することのバランス取りは大事です。そこが難しいんですよね。
今回の場合は観客でなくスポッターの方で、運営上そこに居る必要があったように思うので、そういった審査員や運営スタッフの安全確保もそうです。

 

ただ、「予期せぬ事故」にしても今回のケースはちょっと変わっています。

原因は整備不良ではなく、金属疲労?

「タイヤが外れて」と聞いて、少ない脳みそで考えた原因はホイールナットの緩みもしくは締めすぎによる破損、ホイールスペーサーによってネジの掛かりが浅い状態だったためにネジが取れたのかな、とかそういったことだったのですが、ブレーキごと外れているので、そうではなさそうです。

大会前に車の点検などはしているから、整備不良は考えにくい、とのことで、金属疲労が原因なのでは、との大会関係者などのコメント。
画像から見ると、ナックルアーム(主にステアリングの動きをタイヤに伝える)と呼ばれる部品がどうもネジ切れているようです。

純正部品の金属疲労であればメーカの意見も求められると思いますが、このあたりの部品は、ドリフト専用に加工品を使ったりすることもあるそうなので、それが事実だとすると今後はパーツの適合や規制などが厳しくなると思います。ワンオフなどで加工することもあると思うので、そこまで規制が入ってしまうと、チューニングの幅が狭まってしまいますね。何かしらの点検項目の追加によって、防げる原因であることを願います。

それも含めて「自己責任」という形で今後も貫いていくか、世論を受けて規定を強化するか、おそらく後者になってしまう気がします。

まとめ

今後の対策として、「観客・スタッフの安全確保」と「車の安全性の確保」双方で検討が進んでいってほしいです。決して、モータースポーツとして、ドリフト競技が衰退するような事にはなってほしくはないです。

残念ながらドリフト競技へのイメージが悪化する一件になってしまいましたが、ただ、もともとそのネガティブメージは、今までのドライバー達が作ったものだとも思うんです。公道での暴走行為や、とにかく音量や外見が「走り屋っぽい車」の普段からの振る舞いが一般市民のイメージを悪くした結果です。

やんちゃ坊主はやんちゃ坊主らしく、というのも思うのですが、車好きや走ることが好きな人もうまく共存していけるように、自分も普段からの運転・振る舞いには気を付けたいと思います。

 

うーん、初めてニュースにコメントみたいな記事を書いたのでまとまりのない文章になりました。すみません。

コメント

  1. メック より:

    およそスポーツと名の付くものはすべて危険な行為であることに変わりはないし、場合によっては重症や死が待ち受けていることでもあります。
    モータースポーツや他のいわゆる危険が伴いやすいスポーツは、極論すれば「スリル」や「危険」を楽しむ自由、権利ということもできるでしょう。
    それらには参加しない権利も当然あるわけですから、参加する以上は原則的には全て自己責任であるべきだと考えます。
    小沢一郎の「日本改造計画」の前書きにもありますが、日本は何かと規制が大好きです。
    結局のところ、日本人の責任転嫁体質がそういう社会を作り上げていったといえるでしょう。
    責任を取るということはムラ社会では死を意味しますからね。
    外圧と口実で、日本はどんどん規制が強化され、自己責任が他者責任となり、結果的に面白いことがどんどん失われていっています。これでは自分たちで自分たちの首を絞めているようなものです。
    今回の事故は「いい口実」に使われてしまうんじゃないでしょうか。残念なことです。
    私は高齢者の公道での事故率や事故件数の多さをもっと報道したほうが余程世の役に立つと思いますが。「不都合な真実」はスポンサーの意向でいつも隠されてしまいますね。

    1. おしん@ボサ子 より:

      今回のニュース、責任はドライバーか主催者か、とか安全管理が課題、とかそういった報道ばかりで、少し異様です。匿名にしろとは言わないのえすがドライバーさんの名前が沢山出ているのも、少し不愉快です。
      自己責任と、安全管理と、それぞれバランスよく考えればいいのに、ただ「わかりやすい答え」と「安心して叩ける対象」を探しているように思います。
      本当に日本人は「規制」と「責任」が大好きです。仕事をしていて、何か新たなことをやろうとすると「その仕事って誰が、どの部署が責任持てるんや」ってまず最初に言われます。大概、内容に関係なく言い出しっぺの部署が責任持ちますからやりましょうって言わないと話が前進しません。そのくせ、「責任を取る」意味を正しく理解できてない日本人が多すぎます。責任=辞めること、社会的な死、だけが正解であると思考停止しています。
      今回の件についてはあまり前例のない(あくまでイベント中、であって過去事例は皆無ではないと思うんですが)壊れ方のようなので、今後の再発防止のために、原因究明はきちんとしてほしいなと思っています。ただ、車がマークIIなので、スポンサー様の意向であまり車の原因とかの話は取り上げられないんでしょうね(苦笑)。
      コメントありがとうございました!

  2. La+ より:

    怪我をされたのスタッフの方だったんですね。最初は観客と報道されてたみたいですが。早く回復されることを祈ります。
    世論が嫌な方向に誘導されてません?理解の無い批判はやめてほしいものです。危ないから止めてしまえでは極論ですがもっと悲惨な事故が公道で起きてしまうのではないでしょうか?これは私の実体験でもあります。1台目の車は自損事故で潰しました。知識も腕もないのにやたら飛ばして事故りました。2台目の車を購入する時ディーラーの方に「駄目ですよあんな走り方しちゃあ。La+さんの近所にも走る場所はありますからそこで走ってください。」とミニサーキットと夏場のスキー場の駐車場が解放されているのを教えてもらい、ジムカーナにハマっていきました。場所もですがサーキットが気軽に走れる場所という知識がなかったんですよね。
    反対して責任を擦り付けるのではなく、ヤンチャ坊主に車は楽しい反面、他人も自分も簡単に傷つける凶器であることをしっかり認識させ、そういう場所を用意して誘導してあげることが必要だと思います。締め付けて押さえ付けては歪みがでて尚更おかしなことになるのではないでしょうか。

    1. おしん@ボサ子 より:

      そうなんです。私もネット上の情報を自分なりに精査して正しいと思うものをまとめているだけですが、ニュースの内容って実は結構適当なところが多いです。
      まったく、La+さんのおっしゃる通りです。競技を無くしてしまえば、公道での危険行為や悲惨な事故が増えるだけです。モータースポーツも更に衰退してしまいます。
      1台目、自損されてしまったんですね。まずは命だけでも助かったこと、本当に良かったです。そういった経緯で、ジムカーナを始められたんですね。私も奇跡的に自損にはならなかったのですが、AT限定解除したてで知人のTOYOTA86を山道で運転させてもらったとき、高速で急カーブに突っ込んで、ハンドルを切っているのに車が直進し続けて曲がらないなんてことがありました(本人無自覚なんですが、同乗者が本当に死ぬかと思ったと今でも言っています)。サーキットやジムカーナ・オートテストなど、非公道のクローズドで走れる環境があるのは本当にありがたいです。もっと言うなら、スポーツ走行寄りの知識を教えてくれる自動車学校のようなところもあってもいいと思うんです。
      今後のニュースの動向など、見守りたいと思います。コメントありがとうございました。

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