過渡期のHUD市場と気になる商品3選

最近、プリウスやワゴンR、マツダ車など純正採用が増えてきたヘッドアップディスプレイ(HUD)。現在の状況や、気になる今後の動き、今買うならこれかな?という商品についてみていきたいと思います。

HUDのちょっと昔と今

昔からあったものの普及せず

国産車だと、S13シルビアにスピードメーターを表示するHUDが搭載されていたのが有名です。

また、日本精機(Defi)からも各種メータの情報をフロントガラスに張り付けたフィルムに投影するDefi-Link Display VSD CONCEPT が発売されていました。しかし、日本では車両法の保安基準によって可視光線透過率が70%以下となるものはフロントガラスに貼り付けられない(検査標章や点検検査済みステッカーなどの指定品を除く)という規定があり、クローズドコース専用品となっていました。

その後、公道でも使用できるよう、コンバイナ(透明のディスプレイ)に投影するタイプのDefi-Link VSD Xも発売されましたが、2010年には販売終了してしまいました。理由は分かりませんが、今でも競技志向の方々にはHUDはあまり好まれていない(かえって運転の邪魔?)ような声を聞くので、商品のターゲットが悪かったのかもしれません。

少し経ってから、カーナビのオプションという形で、サンバイザに取り付けたディスプレイに照射する形のヘッドアップディスプレイがPioneerKENWOODから、ダッシュボードに取り付けるタイプのものもPanasonicから売り出され一時期話題になりましたが、対応するカーナビと合わせると10~20万と高額コースになることから、思ったようには売れていません。

今、改めて普及し始めた背景

近年になって自動車による事故が増えたことで、自動車メーカも安全性能に対する取り組みがより一層加速してきました。また、ユーザにとっても車検での前方視界基準が厳しくなったことで、ダッシュボードへ後付けで何でも搭載するといったことがやりにくくなってきました。

そんな中で、視界を前方から反らさずとも情報を確認できる、且つ前方視界を妨げないというHUDの利点が再び注目されてきたのでしょう。照射デバイスやコンバイナ・もしくはフロントガラス自体の製造技術の進化も大きく関係していると思います。

新型CX-5など、フロントガラスに照射フィルムを貼らず直接照射できるタイプのものがありますが、これは照射デバイスが進歩したためなのか、ガラス側の改良なのか、いまひとつ技術的な情報が見当たりません。

気になるHUDの今後

現在の技術だと様々なHUDの実現方法があり、実際に商品が発売されているものもあります。

フロントガラスに直接照射

積水化学旭硝子などの国内企業で、ガラスの中間膜に透明度の高い発光材料を採用し、フロントガラス全面に投影が可能になるといった新素材の開発も進んでいるようです。

MONOist – フロントガラス全面がヘッドアップディスプレイに!? 積水化学が新素材

CX-5などはこの方式を採用しているかもしれません。普及すれば、これが一番スマートな方法ですし、投影範囲が格段に広がるのが大きなメリットですね。

ただ、これだとフロントガラス自体の実装の問題になるので、後付け対応ができないというデメリットがあります。自動車メーカーが協力して先導を切って採用していかないと、普及は難しそうです。

ディスプレイに投影する後付けタイプ

ガラスにフィルムを貼り付けられないのであれば独自のディスプレイへ投影すればいい、という考え方のデバイスも多く販売されています。スマホと連動するタイプが主流で、対応するカーナビアプリの情報を投影してくれます。

デメリットとしては、投影させる画面デバイスを搭載しているため比較的高価(5万~)であることと、対応アプリが製品毎に限られており自由度が低く、使い勝手がアプリに依存してしまうことなどが挙げられます。

ランナーやサイクリストにはお馴染みのGPSデバイスの老舗、GARMINからも「Garmin HUD」が2014年に発売されたもの、1-2年で販売終了となってしまいました。ちなみにこちらはiPhone用「マップルナビ for HUD」とのみ連携していました。

最近登場したタイプでは、画面デバイスに電子ペーパーを採用することで、昼間の直射日光のあたる環境でも見えやすくした「Carloudy」というものがあります。Kindleと同じE-Inkディスプレイを使っており、消費電力が少ないことや、炎天下の車内でも熱暴走する心配が少ないのも魅力です。アプリはGoogleマップ(ターンバイターンモード?)が対応しているようです。マップ側が無料アプリなのはありがたいです。

ただ、こちらもお値段が259$(約3万円)と気軽に買うには少し躊躇します(つい最近までクラウドファンディングで出資を募集しており$179で手に入るチャンスがあったようです)。

Carloudy.com

スマホ画面をディスプレイに投影する後付けタイプ

上記のタイプの価格面のデメリットを解消したタイプがこちら。対応アプリのスマホの画面をディスプレイに反射させることでHUDを実現できてしまうタイプです。透明のディスプレイとスマホを置くスタンドがあればよく、電子部品がいらないため価格が1万以下とお手頃な値段で購入できるのがメリットです。

デメリットとしては、投影ディスプレイと一緒にスマホ本体をダッシュボードに置くので、スマホを操作しづらいだけでなく直射日光などで高温になる点、また、ナビ時の画面は対応アプリによって反転表示されているので、なおのこと操作に手間取る点が挙げられます。音声操作をうまく使えるといいですね。

スマホの画面を左右反転させるような機能・アプリさえあれば、どんな画面でも反転させれば見えるので自由度が格段に上がるのですが、今のところそういったアプリは限られているようです。

ウェアラブルタイプのヘッドマウントディスプレイ

車内でどう投影しようかを考えるのではなく、メガネ型端末に投影しちゃえば手っ取り早いのでは!このカテゴリではまだ車用のナビは発売されていませんが、今後可能性としては考えられるカテゴリだと思います。

といっても、GoogleGlassも一般発売中止になってしまいましたし、まだこのデバイスはこれからといったところですね。写真はSONYのSmartEyeglassです。

今買うなら

過渡期に高額投資するのはリスクがありますので、比較的安価で使えそうなものを紹介します!

少し高価だけどGoogleMapが使えるCarloudy

Carloudy.com 

お値段:259$(約3万円)

少し高価ですが、先ほども紹介した電子ペーパータイプの「Carloudy」。Google Mapで対応できるのが魅力です。昼間は太陽光による反射を使って表示させ、夜間はLEDを使って投影します。Android版とiPhone版で商品が異なるようです。

NAVITIMEだけどHUDWAY Glass

お値段: NAVITIME半年パスとセットなら\12,420、単品の場合は$49.95(約6千円)

HUDWAY GLASS

スマホ画面を投影するタイプとしては、いちばん投影スクリーンの品質が良いようです。ただ、先述の通りスマホ画面が反転している必要があり、今のところ日本で対応しているのはNAVITIMEのみのようです。NAVITIMEのナビはAndorid/iPhone共に利用料が年間4,980円と、ランニングコストがかかるのが難点です。

(番外編)OBD情報が投影できる上海問屋HUD

お値段:7,999円

上海問屋 – OBD2&GPS対応 車載スタンド付 ヘッドアップディスプレイ

こちらはカーナビ機能ではないですが、OBDから取得した情報をHUDに投影することができます。ちゃんと動くのか少し心配ですが、お値段もお手頃なので試してみてもいいかもしれません。

 

コメント

  1. ダブルアールブルー より:

    取り付けタイプ別で悩むところはありますが、インテリアのラグジュアリー化にもよさそうですよね。実用性も高いですし手軽に取り付けられるなら欲しい製品の一つです。

    1. おしん@ボサ子 より:

      コメントありがとうございます。昼間の見やすさなど、ちょっと使ってみないとわからない部分もありますが、視界確保の面では取り付け場所に困らないのがうれしいですね。
      あとは使うナビを自由に選択できれば言うことなしです。

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